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三重の極み(伊勢湾旅行記)

一重の極み アンパンマンミュージアム
 二泊三日で伊勢湾周遊の旅に出かけてきた。
 1日目の目的地は名古屋アンパンマンこどもミュージアム&パーク(NAKM&P)。娘氏のアンパンマン賞味期限がそろそろ切れそうな予感がするため、3歳になる前に行っておきたかったのだ。

 4時間ほど車を走らせてナガシマリゾート内のNAKM&Pへ到着。駐車場から見えるナガシマスパーランドのジェットコースターを見て娘氏は「おともだちが飛んでちゃった」と大喜びしていた。確かにシュールな絵面ではある。だが目的地はそっちじゃないぞ。

NAKM&P
 そうここが今話題のレゴランド……ではなくNAKM&P! わざわざ「&パーク」というくらいなので広い公園があるのかと思ったが、遊具としては小さい滑り台がある程度だった。まあお客様のサイズを考えれば妥当か。

UNCLE JAMS BAKERY
 ジャムおじさんのパン工場でパンを買う。あんパンしょくパンカレーパンだけではなく菌類までパンで表現する恐るべきパン屋さんである。
 ところでここの袋に「UNCLE JAM'S BAKERY」と書かれていたのがたいへん気になった。ネタのつもりで言っていたのにジャムおじさんは本当に誰かの叔父だったのか? これはアンパンマンミュージアムの学芸員に質問してみなければ。
 
 そう思ってミュージアムへ向かったが、学芸員の皆さんはほぼほぼ保母さんだったので、奥にあったキャラクター図鑑で自力で調べた。やはりジャム氏は他のメンバーと親戚関係はない。そういえばbeatmaniaのジャムおじさんも「Uncle JAM」と表記されていた。これは洋の東西を問わず、「叔父さん/伯父さん」とそのへんのおっさんの発音上の区別はないと判断するのが妥当であろう。不思議な話である。

 娘氏は床のクリアパネルの下にある精巧なからくりを熱心に見つめていたところ、背後からドキンさんとコキンさんに襲撃されていた。園内巡回ルート上でしゃがみこんでいたのでラッキーだったな。ドキンさんはその後ばいきんまんさんとセットで変装して歩き回っていた。普通に堂々と歩けるのにわざわざばいきんまんさんに合わせているのだ。やさしい。

 娘氏がボールパークで大きなボールを投げまくる遊びにハマってくれたので、このスキにワイフが買い物に出た。俺は娘氏の走るルートを予測してその先にあんぱんまんのボールを転がして当てる「新しい顔よゲーム」を自ら編み出してそれに興じていた。


 NAKM&Pを去り、近隣のなばなの里へ向かう。18時にはライトアップが施されるようだが、さすがにそこまで長居しては娘氏の限界が訪れるであろう。我々は園内をぶらぶらしながら、ベゴニアの温室にたどり着いた。

NAVANA
 ベゴニアガーデンは展示の仕方はともかくとして、売店のデザインまで掛川花鳥園に雰囲気が似ておりとてもなじみがあった。ナガシマリゾートと花鳥園は関係企業じゃないよね……? どういうことなんだぜ……?
 娘氏はバラや小さな多肉植物でデコレーションされた小屋をたいそう気に入り、「ちっちゃいサボテンやさんごっこ」を延々と続けていた。

NAVANA
 奥には恐るべき面積のチューリップ畑が待ち構えていた。まさかこれほどまでとは……。いったいどれほどの球根がこのために使われたのか。季節ごとの植え替えにはどれほどの労力がかかるのか。想像を越える面積であった。なお娘氏は通路の砂で遊ぶのに夢中だった。


 また少し高速道路に乗り、菰野市の山道をのぼって湯の山温泉へ移動。温泉旅館ってやつはカイシャの旅行でも最近は泊まらないので久し振りだが、どこへ行っても実家のような安心感があるので良い。

 用意された背もたれ座布団に座って対面で二人で話していたところ、部屋を走り回っていた娘氏が悲しげに「アイチャンのせきは……ないかな」って言ってきたので不憫に思い俺の座布団を明け渡した。

 旅館のお食事はすっごいたくさんのお料理が少量ずつ出てくるので、飽きっぽい娘氏にはうってつけだったかもしれない。
 娘氏のオムツが完全に取れていたらいいんだが、まだ不安なので大浴場はあきらめ、部屋風呂に入った。檜風呂である。おそらく娘氏はこの木の浴槽のことを「おんせん」と理解したと思う。しばらく誤解していてもらおう。

二重の極み 伊勢神宮
 三重周遊2日目。

 翌朝、温泉街といえば街を歩くのも風情があっていいものだ……と思って娘氏と裏山の散歩に出たら、毛虫みたいな花(たぶん栗)が大量に落ちているトラップに気付いた娘氏が無言でビビッて一瞬で飛び付いてきた。仕方ないので抱っこして帰った。


 本日の目的地である伊勢神宮を目指し、再び高速道路を走って伊勢市へ。伊勢って意外と奥なんだな。これを歩いて参拝しようとかいう狂気のブームが江戸時代にあったとは信じられない。

 伊勢市では菓子博覧会が開かれており、だいぶ車がずつもつして(静岡弁)いるようだったのでひとつ前のICで降りた。伊勢神宮内宮の駐車場が空いてるか不安だったが、菓子博の影響か普段よりは余裕があったようだ。無事停められたので、おかげ横丁で伊勢うどんを頂く。

UDON
 さていよいよ日本最大級の神社を参拝するわけだが、その昔、岩清水八幡宮に参拝しに行った法師が入口だけ見て帰ってきたことが700年前のblogで延々と晒し者にされている。「すこしのことにも先達はあらまほしきことなり」とのことなので我々は案内人を頼むことにした。

 同行をお願いしたのはなーさんぱーさんのお二人。やや遠い道のりではあったが快く引きうけて下さった。宇治橋前の鳥居で待ち合わせをする予定であったが人が多く、娘氏は「公園いこうよ!公園!」と言って聞かないので、五十鈴川の河原を集合場所に変更し、娘氏には濡れない程度に暴れていてもらった。

五十鈴川
 娘氏は川に砂利を投げ込む遊びにハマっていた。その着水音をエサか何かと間違えたのか、放し飼い(?)になっているコイが集まってくるので何とも言えない気持ちになった。そのうちお二人が500m先から我々を見つけ、無事合流ができた。


 丁寧にオジギをして宇治橋を渡り神々の世界へ向かう。ここには太陽神である天照大御神が祀られており強い。三種の神器(メンポ・ヌンチャク・ブレーサー)のうちひとつがここにあると古事記にも書いてある。アイサツをし、ミシックなパワを獲得した。二礼二拍手をしたが、娘氏の二拍手は延々と続いていた。

 娘氏は今日初めて会ったお二人にたいそう構ってもらってゴキゲンであった。我々も見たことのないレベルの巨木が乱立する光景も新鮮だったようだ。ただ参道の外に散乱しているスギの枯れ葉を見た瞬間「こわい」「パパおっきいだっこ」と言って飛び付いてきた。なんなのこの子? 最近怖いもの増えすぎじゃない?

AKAFUKU
 参拝を終え、本格的におかげ横丁の探索に入る。とはいえ先ほどほとんど伊勢うどんを食べておらず空腹な娘氏が、アイシュクリームの看板めがけて片っ端から突撃していくので、俺は腕の中でピチピチ跳ねる娘氏を抑えこみながら、目的のおとうふソフトのお店まで耐えねばならなかった。
 おとうふソフトはお子様用のサイズがあるナイス展開。普通のソフトクリームって一個食べるの結構重くない? 娘氏は案の定早々にアイスに飽き、むしろコーン部分を要求してきたので、アイス部分はだいたいご両親が食べた。甘さ控え目なのもよい。ぱーさんはおとうふソフトに揚げたてのうのはなドーナツを組み合わせて食べておりまさに最強だった。

 その後お二人の案内でよいお店を何件か見てガバッと買い物ができた。俺はオマツリめいた人の波に大興奮した娘氏がとっとこ走って行ってしまうのを必死に追っていた。抱え込もうにも俺の左腕の耐久値はもうほとんど残っていなかった。

 お互い荷物も重くなったところで、ちょっと五十鈴川べりを散歩して解散ということになった。なーさんから秘密の缶バッジをもらった娘氏は大喜びで、知らない観光客に「これなぁせさんからもらったんだ~~」と自慢しにいったので全力で止めた。
 娘氏は石畳をゴキゲンで歩いて行ったが、道端にオオバコがにゅっと生えているのを見て「こわい」「パパおっきいだっこ」と言って飛び付いてきた。あーはいはいツクシみたいで怖いよね~~。俺の左腕の耐久値はもうほとんど残っていなかった。


 お二人とオミヤゲを交換して別れ、車でホテルへ。伊勢神宮の外宮のあたりを散歩したが、17時を回るともうほとんどお店が開いていない。我々は偶然見つけた生パスタのお店で夕食をとり、早々にホテルへ戻った。娘氏はホテルの部屋の金庫を破るのに夢中だった。「アイチャンすうじ選んでるんだ~~」と言っていた。

三重の極み 鳥羽水族館
 三日目、伊勢から鳥羽へ。距離感がいまいちわからなかったが、元三重県民のちさのさんに「車で下道を行っても30分くらい」と聞いていたので安心して出発した。すこしのことにも先達はあらまほしきことなり。
 まるで海の上を走っているような単線の線路を横目で見ながら、鳥羽水族館に到着。ちょうどアシカのショーの時間だったらしく、入口近辺はめちゃくちゃ空いていた。

TOBASUI
 そのうちショーが終わったのか人の波がやってきたので、その波に逆らって海獣コーナーへ。ここは3階だと上から、1階だと水中からトドやらアシカやらを見ることができる。娘氏は水槽の奥から迫る巨大な海獣の姿に大興奮だった。

 しばらく展示を見て回っていると、セイウチさんふれあいタイムが行われる旨のアナウンスがあったので、我々は南端のショーステージへ向かった。ここには他にもビーバーさんやラッコさんやコツメカワウソさんなどがぐだぐだしており和んだ。

TOBASUI
 そしてセイウチさん入場。デカァァーイ説明不要! こいつがエサを持つお兄さんを追いかけて会場をぐるぐるしている間に、観客がボディタッチを試みるというイベントだ。なお娘氏はセイウチさんよりもステージの段差に夢中だった。

 鳥羽水族館にはさまざまなテーマを持った展示ブースがある。「へんな生きもの研究所」ではダイオウグソクムシの姿が見られた。娘氏はイセエビの幼体を虫眼鏡で見る展示に興味津々だったが、イセエビの幼体よりそのエサのほうが目立っていた。

TOBASUI
 三階にはジャングルめいた展示室があり、スナドリネコが退屈そうに寝ていた。なぜ水族館ににゃんにゃんが……。あと床に設置された水槽にはドクターフィッシュの群れが生息しており、手をつっこむとかなりガッついてくる。そんなに角質に飢えているのか。娘氏は魚についばまれるご両親を見てドン引きし、その水槽の周辺には決して近寄ろうとはしなかった。娘氏は不安を覚えるとすぐ「かーたんぎゅーってして」「かーたんぎゅーってだきしめて」と言ってくるので甘えん坊だと思う。

 再びショーステージへ戻るとフンボルトペンギンのおさんぽが行われていた。セイウチさんは小魚で釣っていたけど、ペンギンはどうやって先導してるんだろう……娘氏はペンギンの群れに早々に飽きたので、レストランが空いているうちに昼食を済ませてしまった。


TOBASUI
 さて鳥羽まで来てしまったので、ここから静岡に帰るには高速を使ってぐるっと伊勢湾を迂回しなければならない。だがこの鳥羽水族館の隣には鳥羽港フェリーターミナルがある。娘氏も水族館から見えるフェリーを指して「おっきいおふね乗りた~~い」と言っていたので、これで伊勢湾をショートカットさせてもらおう。なお時間的にはそのまま高速で帰っても大差ない。

NINJA
 待合室のオミヤゲ屋さんは昭和チックな感じだったという古い情報を得ていたが、さすがに普通の観光地アンテナショップに変わっていた。忍ジャーエールが売っていたので飲んでニンジャメントしてワオワオだった。ところでこの透明な瓶に入ってるとお酢を飲んでる人みたいだよネ。

 走り回る娘氏が真珠のお店に悪さをするといけないので追跡して監視していると、それが気にくわないのか「パパあっち行っちゃって!」とか文句を言ってくる。そのうち「パパかーたんをぎゅーってだきしめて!」と前代未聞の要求を公共の場でつきつけてくるので参った。

 フェリーは駿河湾のしか乗ったことがないけれど、やはり揺れが少なく快適そのものだった。ポケモンGoを立ち上げてみると、地図に何も写らないレベルの沖合にポケモンが大量に沸いていて困惑した。人の往来が多いと判定されているんだろうか。ワイフが偶然、大きな魚が飛び跳ねるのを見た。野生のイルカが出るという噂は本当だったようだ。

 そんな船旅で三重県に別れを告げ、渥美半島の先端にワープしてきたわけだが、伊良湖港を出てすぐ、「豊橋方面へ向かい最短で高速に乗るルート」と「海沿いに延々と進み浜松を目指すルート」の2択を迫られた。結局ナビの示す豊橋ルートを選択したが、豊橋市街でだいぶずつもつした(静岡弁)ので、渋滞知らずの海沿いルートにしたほうが結果的には早かったかもしれない。

 東名に乗ったらあとはブッとばして帰るだけ。自家用車でここまで遠出できるのは達成感があるし、必要なものはクルマに全部積んであるので安心感のある旅でした。またいつでも行けるぜ! 三重!
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