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◆不定期日記ログ◆

LOG 2018-01

■2018-01-01 : つちのえいぬ
 バッ謹賀ム新年2018!
 写真は実家でソバをこねていたところ横から娘氏が案の定「ハートのかたちがいい」と言ってきたためこんな感じになった年越しソバです。
ざるそば(かわいい)
今年もよろしくお願いします。
 ここんところ放置気味だった[doc]に最近のファイルを足しました。主に去年作った謎のスクリプトなどです。どうも正月に環境をメンテすることが多いなこのサイトは。
 
■2018-01-13 : 時計の針を止めて
 「海外旅行中、時計の時刻を1時間遅らせた。」というとき、我々はどのような動作を想定するだろうか。
 7時を指している時計を8時にする? それとも6時にする?

 とても気になったのでTwitterでアンケートを取ってみた。タイムラインの皆さんのご協力により、自身のフォロワー数を超える138の票が集まった。まずはご多用の中のご尽力に感謝したい。
 そして結果はこうなった!
 ドゥルルルルルルー……ダン

51:49
51%対49%
 正直ここまできれいに割れるものだとは思っていなかった。もうこれは言語としての役割を果たせていないと言っていい。
 7時の時計を8時にするときは「時刻を進める」と言えば誤解はないだろう。しかし逆に6時にするときに「遅らせる」と言うことはできない。「針を戻す」などの表現が必要になるだろう。あるいは「マイナス1時間ずらした」など正負の数を利用するといいかもしれない。

 前に苦言を申し立てたことがあるが、日本語は「ここから後」「ここから先」が両方とも未来のことを指すというおばかっちょ仕様であり、我々は未来永劫この言語のバグと付き合っていかなければならないのだ。

 あなたもblogの過去記事などで「前の記事」「次の記事」のどっちをクリックしたら新しい記事が読めるのか毎回迷うことになるだろう。これはいにしえのBBSの過去ログ機能の影響であり日本語に限ったことではないと思うが、弊サイトの月別アーカイヴでは [next 201802] のように日付を併記することで貴方をナビゲートしているのでご安心いただきたい。
 
■2018-01-15 : ベルサイユの着付け
 新年早々、振袖詐欺業者が世間を騒がせた影響で、さまざまな振袖情報が俺のスマホンに入ってくる。振袖がバカ高いこと、予約時期がバカ早いこと、着付けにバカ時間がかかることなどだ。こうなるとすぐにおまえたちは「振袖についてこんなことも知らないのか」みたいな態度でマウントを取ろうとするのでよくない。おまえたちだってヒヤキポリネキ・セサナモペ共和国の民族衣装オペケランポヌマーを装着するのに儀式が必要なことを知らないだろう。「知っていて当然の知識」なんてものは個人個人が抱いている幻想の集合体にすぎないということを肝に銘じるべきだ。

 そんな中「着付けなんて自分でしろ」「てめー頭脳がまぬけか? 振袖は一人で着られる物じゃねーんだぜ」というバトルには気づきがあった。言われてみれば「一人で着られない服」という概念そのものがザ・上流階級という感じがする。従者がいる身分だということが前提の服装なのだ。ブルジョア的概念でありプロレタリアートの敵! 総括! 革命! 進歩!
 ウェディングドレスみたいなドレスだって基本一人では着られないし、和の東西を問わずそういうものなんだろう。マリー・アントワネットだってあのドレスを装着するために、複数人の力でコルセットを締め上げていた、と「ベルばらkids」に書いてあった。

 ……ん? ということは何か? フェルゼン伯がアントワネット様と誰にも知られずにイチヤイチヤするためには、完璧な着付けの知識だけでなく並外れた腕力が必要ということか? 千の誓いよりも万の誓いよりもまず腕力がいるというのか?

フェルゼン伯「女性が一人で着替えられないというのは不便であろう」

ギロチン博士「鉄の板を落とす力でコルセットを締める装置を開発しました」

ルイ16世「なるほどこれは人道的だなあ」

 こうしてつくられたギロチンはのちに多数の刑死者を生むことになるのであった……[大嘘]
 
■2018-01-21 : 農・場・物・語
 ポケットキャンプでひたすら仕入れと納品をくり返す生活に疲れ果てたてばさき村長は、かつて祖父から渡された1通の封書のことを思い出した。
 「どうしようもない生きにくさを感じ、心が輝きを失ってしまいそうなとき」に読むよう手渡されたその手紙には、スターデューバレーという田舎町にある牧場の権利書が同封されていた。
 こうしててばさき村長は、村長(キャンプ場管理人)としての地位を少しだけ退き、その田舎町で牧場主としての生活を始めたのだった……。


 ということで、Switchに移植された(というか移植も翻訳もされていたのにいつまでたっても日本での販売が始まらなかった)インディーゲーム「Stardew Valley」を始めた。紹介記事にはだいたいインスパイア元として「牧場物語」「ルーンファクトリー」の名が挙げられるが、俺はどちらもプレイしていない。こういったインディーゲームを携帯したり怠惰な姿勢でプレイしたりできるというのはSwitchの最強の利点である。任天堂は早くバーチャルコンソールを実装して欲しい。

Stardew Valley
赴任1日目
 荒れ果てたモッコロ牧場に赴任したてばさき牧場長。このあたたかみのあるドット絵が素晴らしい。(本当は等倍で掲載したいんだけどJPGでしか保存できないからちくしょう!)厳密に言うと1ドットより細い糸があったりするのでドット原理主義者に見つかるのが怖いが、そんな些細なことはどうでもよいと断言できるくらい素晴らしい。娘氏は一目見て「これゆうしゃさま?」と言っていた。娘氏にとってドット絵とは「魔法陣グルグル(2017)の次回予告とかに出るアレ」なのだ。

 さて、まず何をするべきかを決めなければならない。ここで軟弱なゲームだと「木を伐採してみよう! いいぞ! 次に土を耕してみよう! その調子だ! 次はタネを蒔こう! 素晴らしい!」と1動作ごとチュートリアルをしてくるが、Stardew Valleyは真のおとこのためのゲームなので、パースニップという聞き慣れない野菜の種と、「パースニップを植えて収穫する」というクエストだけが古びた家の中に置いてある。農地を拓くための斧やツルハシはすでに手中にあるので、どう実行するかは自分で決めるのだ。男の仕事の8割は決断だ。そこから先はおまけみたいなもんだ。

 そんな姿勢で最初の作物を育て始めたので、木を伐採してチェストを作らないとそもそもアイテムが12個しか所持できないとか、朝起きたらテレビの情報番組などを観るべきとか、1つの季節は1か月(28日)で終わり、季節ごとに作物は枯れてしまうこととか、そういったことは後から気づいた。だがそんなことはどうでもよかった。俺は奴隷労働が嫌で牧場へ来たのだ。最高効率プレイを目指したって仕方がない。

 とはいえただ漫然と目に付くことだけをやっていては、このスターデューバレーの荒野で生き抜くことは難しい。幸い飢えて死ぬことはないが、1日に与えられる「スタミナ」と「時間」というリソースを計画的に使う必要がある。
 木を伐採したり、土を耕したりするとスタミナが減る。毎日の水やりにもスタミナを消費するため、無計画に畑を拡張すると水やりだけで倒れてしまうことになる。そしてなにより時間がかかる。スターデューバレーの1時間は我々にとっての45秒でしかないのである。畑を整えるだけで1日が終わってしまっては、労働するだけのロボと何も変わらない。町を横断するだけで1時間くらい吸い取られたりするので、天気と相談しながら、その日何をするかという目的意識を持って、牧場の復興を進捗させなければならない。

 これがなかなか時間泥棒になる要因で、Switch本体の機能でスリープはできるものの、セーブは寝たときにしか行われないため、「明日は博物館に鉱石を寄贈しにいくぞ!」と思って寝たあと、俺自身も寝てしまうと、次に電源を入れたときに完全にそれを忘れてまた鉱山へ向かってしまうのでよくない。やはりもう1日進めておこう……となる。やめどきがない。明日使うものを全部抱いて寝るしかない。
Stardew Valley
夏24日目
 こうして初めての夏を迎えたてばさき牧場長は、報酬で手に入れた高性能スプリンクラーを設置して、これで水やり労働から解放されるとウッキウキでいたものの、朝、スプリンクラーが周囲8マスだけにぴゅーっと水を出して仕事を終えたのを見て膝から崩れ落ちた。高性能でこれかい。仮にも生き物を育てる仕事、そう簡単に労働をサボることはできないのだな。こうした不便と少しずつ戦って勝ち、メイクマネーしていきたい。
 
■2018-01-22 : 娘氏語録
  • 何かにつけて「赤ちゃんのころ行ったことある」「赤ちゃんのころに知ってた」と言う。当然赤ちゃんのころには行っていない。ただ知ったかぶりをしたいだけのお年頃なのか、それとも……?
  • 頭からこたつに潜り込んだ娘氏「ねえここで焼肉しよ!」
  • アルファベットの文字をだいたい読めるようになった。「アルファベットこわくなくなった」と言うので何が怖かったのか聞いたところ、どうやら巨大なアルファベットが転がってくる事態を想像して怖かったらしい。そうだな……パパはGあたりが転がってくると怖いかな。予測不能な跳ね方をしそうで。
  • ABCの歌を歌う娘氏「⤴ぇえーびーしぃーでぃー⤴ぃいーえふ⤴じぃー♪」ぼく「なぜ微妙にコブシをきかせるのか」
  • 英語シートを見る娘氏「これは、アンビュラン(救急車)。これは、ファイアエンジー(消防車)。これは……デュエンシュァー(電車)。」ぼく「デュエンシュァー……!?」
  • バスがバスで新幹線がシンカンセンなんだから、まあ電車はデュエンシュァーであってしかるべきだよな。ワカルワカル。
  • 信玄餅をようじでつつきながら「みて! しんげんもちのなみだが出てきた」と黒蜜をすくう娘氏。
  • マイクを持った娘氏「みなさん、ごあんないします。なんと、ガストでも、ごはんがたべられるんです。」
  • ここにきて「おかあたやん」という呼び方がまさかの再燃。ついに「おかあさやんは?」という進化形まで現れたのでもう許してほしい。
  • クリスマスにもらったリカちゃん人形の靴下が片方なくなったため捜索していたところ、娘氏は「くるくるミラクルパワー!! くつしたよ、いっこ、あれー!!」と魔法の力に頼っていた。
  • カーステレオで沢田研二を聴いた娘氏「TOKIOはそらをとぶの?」ぼく「糸井重里に聞いてみないとなんとも……(アイドルグループの方のTOKIOを知った時に齟齬が生じないといいが……)」
  • 娘氏はTOKIOの歌詞から「空を飛ぶ」「やさしい女」「二人を抱いて飛ぶ」というワードを聞き取り、そこから「魔女みたいなかっこうをしている」と独自設定を生み出して魔女の宅急便みたいな世界観になっている。アイドルグループの方のTOKIOを知った時に齟齬が生じないといいが……
  • 娘氏「ひとはねむるけど、まちはねむらないんだよ」
  • お隣に座った知らない子のご両親のスマホンをのぞきこんで「ネコチャン見たい」と動画再生を要求する娘氏。図々しいにもほどがある。
  • ぼく「あっあのお店の看板が緑色に変わってる」娘氏「それじゃあアイチャンたちも緑に変わらなきゃ!」

 ピアノ教室の発表会があった。複数の音楽教室が合同で開いているため、幼稚園児から社会人まで幅広く参加しており、またハコがデカかった。
 娘氏もドとレだけの曲を練習してセンセイといっしょに弾いた。演奏は練習どおりできたし、発表の最初と最後にお辞儀をするときに「ぺこりっ」と口で言っていた。三歳児はまあ賑やかし的存在なので良いだろう。他の参加者や関係者に名前を覚えられてたいへんチヤホヤされていた。
 
■2018-01-24 : 三歳児とゲームした顛末
 年末年始に娘氏は初めて「ブロックス」の4人対戦をした。今まではただの積み木としてしか使っていなかったので、これでゲームを行うのは初めてのことだ。三歳児にはまだルールを適用するのが困難なので、娘氏だけ「どこにブロックを置いてもいい」というハイパームテキ状態でプレイしてもらった。結果的に大人3人に対して圧勝し、たいそう気を良くしたようだった。大人3人にとってはキングボンビーのなすりつけあいに近かった。

 また、お正月ということで百人一首を出してきて坊主めくりも行われた。今度は完全に運ゲーであるうえ、坊主や姫を引いたときの処理は周囲が勝手にやってくれるため、娘氏は1プレイヤーとしてふつうに参加することができた。そして終盤にパパチャンが坊主を引いて大量にはき出した札を娘氏が姫でかっさらってそのままビクトリーした。


 この体験を経て、娘氏はたびたび「ゲームしたい」と言うようになった。これは来たぞと俺は思った。いまこそ機運が高まっている。ボードゲームによる子育て……ボ育ての機運が。
 幼児を対象としたアナログゲームはいろいろあるが、ルールを見る限りではあまり(俺の)興味がひかれない。ゲームで知育などという大層な志はないので、大人だけでも楽しめて、娘氏の今後のゲーム沼への導線となるようなゲームはないだろうか? たぶんある。たくさんある。

 そういったゲームを選ぶため、まずは問題点を整理しておきたい。対象年齢外なので当たり前なのだが、ご両親が所持するゲームを三歳児がプレイしたとすると、以下のような問題が予想される。
 
ブロックス
 コンポーネントは最高にお気に入りなんだけど、三歳児には「ブロックを置ける場所」を判断するのがまだ難しい。「それはダメ」ばかりでは面白くないので、「何ができないか」を教えるより「何ができるか」を列挙するのが簡単なゲームのほうがフォローがしやすい。
カルカソンヌ
 これまた街のパネルやミープルなどのコンポーネントは最高にお気に入りなんだけど、実際に自由に触らせてみるとまったく絵を繋げようとしないため、「パネルが置ける場所」や「ミープルを配置できる場所」のルールを理解するには時間がかかるだろう。
カタンの開拓者
 サイコロを振って資源を受け取るところまではできそうだが、その資源を組み合わせて町を買ったり道を買ったりするのを判断するのは厳しい。また交渉がキモなのでこれも幼児にはつらい。手札が伏せられているのもご両親のサポートを阻害する要因である。
ドミニオン
 ルール以前の問題として、トランプやウノ全般にも言えることだけど、三歳児の手ではカードを広げて持つことが困難なので、手札を隠さないといけないゲームは難しい。あとドミニオンではカードのシャッフルができないとお話にならない。あと足し算引き算の暗算が求められるのも厳しい。
ワードバスケット
 しりとりはできるかもしれないが、「う」で始まり「こ」で終わる言葉、などと縛りをつけられると語彙がついていかないと思われる。また文字を読むのに時間がかかるため、瞬発力を要求されるゲームはフェアでない。
キャット&チョコレート
 幼児の発想はめちゃくちゃ面白そうだが、ぶっちゃけお題を与えなくても日常の発想がすでに最高に面白いのでわざわざゲームで発掘しなくてもいい。

 まとめると、
  • ターン制
  • 意思決定点において取れる選択肢は少なめ
  • カードを持たない
  • 伏せカードなどがない完全情報ゲーム
  • 交渉など言葉を駆使する要素の重要度が低い
  • 運要素が強め

 ……あたりが、娘氏でもプレイできるゲームの条件となる。
 というわけで「街コロ」です。
セットアップ
これが!街コロだ!
 日本製のゲームがドイツのゲーム大賞最終候補まで行った、という噂は聞いたことがあった。それがこのゲームである。
 詳しい遊び方が気になる人はリンク先などで見ていただくとして、これはカタンのようにダイス次第で資源(コイン)が貰え、ドミニオンのようにコインでカードを購入して収入を増やし、勝利条件を満たすことを目指すゲームだ。今後のアナログゲーム沼に誘導するにはうってつけではないか。
 デザインも鮮やかでカワイイし、何よりコインとダイスと108枚のカードのみで完結するため非常にコンパクトだ。そしてカードを使うものの、それはただ並べて置いておくだけなので幼児でも問題ない。ダイスに従って収入の部分だけご両親が清算し、買うか貯めるかは本人に任せればよい。買い物の選択肢もそれほど多くはない。

 ただ勝利条件の4物件をすべて買うにはちょっと時間がかかるので、三歳児の集中力が続くかどうかは怪しい。試しに3人で、駅(4コイン)とショッピングモール(10コイン)の2物件のみでプレイを始めてみた。
 その結果!
決着ゥゥーッ!!
娘氏、圧勝
 「3を出したプレイヤーから1コイン徴収できる」能力を持つカフェを完全に見た目だけで2軒購入した娘氏、見事ご両親のクソダイス運により大量の収入を得てそのままビクトリー。ルールはよくわかっていないものの、とりあえず勝ったということはわかったようだ。このとおり一切接待プレイをしていなくとも全員初見ならば三歳児が運で押し切れるのだ。このような勝利体験を積み重ねて、健やかに沼にハマって欲しい。