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◆不定期日記ログ◆

■2013-06-04 : 勝率99.99%の罠
 ちょっと古い記事だが、「ザック日本W杯決定同然!確率99.9938%」という記事を読んだ。

日本代表はW杯アジア最終予選を2試合残すが、本大会に出場する可能性が限りなく100%に近いことが10日までに判明した。統計家の西内啓(ひろむ)氏(31)によると、最終予選を突破する確率は99・9938%という決定的な数字が導き出された。

nikkansports.com 2013年4月11日

 勝率99.9938%!
 ここまでくると逆に不安になる。もはや敗北フラグではないのか。こういうスゴい勝率が示されたときはだいたい「たとえ0.0062%しか勝つ見込みがなくても俺たちには仲間の絆とか約束とか怒りとか愛とかがある!」って言われて逆転負けするパターンだ。聞いてるか黒薔薇のミッシェル。

 しかし記事には要素を一つずつ計算している過程が書かれている。過去20年にアジアで行われた試合から勝率を求め、1試合あたりの得失点差の平均値から得失点差が逆転される確率を求めて、99.9938%という数字が統計的に出されている。
 それぞれの数値が妥当なものかは詳しくないのでわからないが、こうして使った要素と計算過程が書かれていると、そうそう99.99%の確率は覆せるものではないなと実感できる。野球にも打率とか防御率があるが、それよりもっとアナログなサッカーの試合さえも、大きく平均値で捉えれば統計的に扱うことができるのだ。

 だが平均値の弱点は、でかい分散が平らにならされてしまうことだ。1等2億円の宝くじだって平均値にならしてしまえば期待値150円弱の紙切れにすぎない。つまり、ヨルダンに少林サッカーないしはイナズマイレブン的な選手が突如加入して無双しはじめるとか、観客席に「闇の魔術に対する防衛術」の先生がいてキーパーが動けないように魔法をかけてくるとか、そういう事態が起こったら、平均値の幻想は崩れ去る。


「観客席に闇の魔法使いがいる可能性こそ0.001%もないと思いますけど」


 まあそりゃそうなんだが、つまらないじゃないか、この確率じゃ。