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~  さこくのパズル 門司ぴったん  ~

■2018-05-18 : 歌詞に出てくる女性の美しさコンテスト
 そもそもの話の発端は、「世界三大美人(クレオパトラ・楊貴妃・小野小町)」の小野小町について、どう考えても他2人と釣り合わない、というところであった。
 実際にどれだけ美人であったかわからない、という以前に、他2人はその美貌で国の興亡に深く関わっているが、小野小町は歌人であり政権に関わっていない。何を考えて選んだのか。選出基準がガバガバにもほどがある。

「美人だという描写があるだけでいいというのなら、小野小町を外して太陽のKomachi Angelを入れてもいいはず」

「突然のB'z」

洒落たヒールでキレのあるステップしてるし、口唇にはバラが似合うので絶対美女に違いない」

「それがアリなら他にももっとすごい美人がいるはず」


 こうして「J-POP歌詞に出てくる女性の美しさコンテスト」の幕が上がった。
 なお、女性ボーカル曲だとどうしても歌う人のイメージに引っ張られるため、男性ボーカル曲限定となった。俺たちはどうしても、クレオパトラや楊貴妃に比肩する美女を、歌詞の中から見出さなければならなかった。


「こういうのはやっぱり昭和アイドルが強い。ギャランドゥとか絶対強い。真紅な唇がキラリと光るたび狙った男落としてくので間違いなく美女」

「シブがき隊は?」

アッパレ・フジヤマとか強いぞ……なにしろビキニ姿の美しさを『渚 絶句』の三文字で表現しきってるからな」

「そのあとのお嫁さんに Come on! Come on! Come on! のせいでだいぶ神秘性が薄れる……」

「じゃあ沢田研二はどうか。OH! ギャルとかタイトルはアレだけど、ワインのシャワーを裸にあびようとか言ってるし」

「美人じゃないと絶対許されないやつだ……BUMP OF CHICKENのアルエも可愛くないと許されない感じある」

嬉しいときどんなふうに笑えばいいかわかんない人は反則だと思う」

「じゃあ星野源のとかもダメか」

「ドラマ主題歌やアニソンはどーしてもイメージがかぶってくるから外そう」

「Mr.Childrenは? シーソーゲームとか」

友人の評価はイマイチなのがネックかなー……たぶんクラスでいちばん可愛い子! みたいなタイプじゃないでしょ」

「mcATの女はレベル高そう。ごきげんだぜっ!まなざしはかなり挑発的な奴とか」

ちょっとやばいじゃん へそも出しちゃってる人か……ーこれはギャランドゥ系ですね美女ですわ。布袋寅泰のバンビーナあたりも同系統っぽい」

「T.M.Revolution……はあんまり相手の女性のこと描写してない感じ」

魔弾とか、そもそもちゃんと付き合っていたかも非常に曖昧な人はちょっとね……」

「アイドル的な売り方の人だとあまり歌詞の女性を美人描写しにくいのかも……じゃあSMAPもダメかな……$10とか」

「いやまて『バラひとつじゃ君を飾れないだろう』って強くないか。バラが似合う程度の女は全員倒せる」

「強さ議論スレみたいになってきた……」

「もっとこう、具体的なしぐさや容姿の描写がされてる人はいないのか」

「それなら青のりの彼女が優勝では? 夕焼けにとけこんで顔を真っ赤に火照らせて 照れ笑いすごくかわいいんだからすごく可愛いのは間違いない」

青のり前歯についてるんですがそれは」

「逆に考えれば、バジリコ前歯についてても眉毛が微妙につながってても許されるレベルの美貌ってことかもしれない」

「そういうのじゃなくて、詩的な表現で女性の美しさを描写してて欲しいんだよな……」

「ヴィジュアル系はそういうの得意そう。MALICE MIZER……あっGacktは?」

VANILLAか! あいつは強いな……誠実なmoralistだし想うがままに革命が起きるぞ」

「革命起きてるじゃん」

「強い。これはクレオパトラに並んだわ」



 こうして「J-POP歌詞に出てくる女性の美しさコンテスト」の暫定1位はVANILLAさんになりました。おめでとうございます。
 
■2018-05-13 : プライヴェートな風
 義妹その2の結婚式に出た。

 娘氏はいままで数々の叔父ちゃん叔母ちゃんの結婚式に出席しているので、当日を非常に楽しみにしており、朝起きるなり「おかーたんは結婚しないの~~? あっ……そうか……おかーたんはアイチャンが生まれてくる前にパパチャンと結婚してたんだ……」と残念そうな顔をしていた。せやな。

 席次表は徹底的にMOTHER2ベースのドット絵で描かれており、参加者もきちんとMOTHERっぽいキャラクターとして描き起こされていた。それはいいんだがなぜか俺だけ完全に1ドットの狂いもなくスロットブラザーズだった。ドーモ、義兄のパンチョです……。思い当たる節はひとつしかない。やってくれたな。

 席次表だけでなく披露宴の途中に挟まれるムービーも徹底的にMOTHER2ベースで作られていた。俺はといえば、新郎はおろか新婦の生い立ちすらろくに知らないくせに、「エンドロールのBGMが『グッドフレンズ・バッドフレンズ』だった」という理由だけでアゴからポタポタと涙を流していた。新婦両親をさしおいて涙を流していた。ダメなの……アレが流れると反射的に……泣くので……これは違くって……ただの反射で……。
 
■2018-05-07 : 娘氏、結果にコミットする
 娘氏、はじめての体操教室。

 近所のジムで幼児向けの体操教室をやっているため、我々はそこに娘氏を通わせてみることにした。
 集まったメンバーを見ると、どうやら娘氏は最年少のようだ。娘氏は4歳になるのを待って入会したが、他のメンバーは4月からの参加なので、すでに顔なじみになっている。圧倒的疎外感。しかしここをアウェーだと思っているのは間違いなくご両親だけであった。
 
 さっそくコーチの人が子どもたちを並ばせ、点呼を取る。
 娘氏は案の定いちばん大きな声でお返事ができてえらかった。

 そしてコーチの「連休はどこにいった~?」というフリートークに対して、誰よりも早く「アイチャン、レモンのおみせ好き!」と元気にお返事する娘氏。ほう……活きのいい新入りが入ってきたじゃねえか……(顔面蒼白)。
 ※レモンのおみせとは娘氏が大好きな100円均一ショップのこと。悲しい。


 体操はまず、気をつけの姿勢でグラグラしないよう鍛錬することからはじまり、シャトルランめいて走ったりスキップしたりカニ歩きしたりといった基本的な内容をくり返し行っていった。おそらく娘氏はここで初めて「後ろ向きに走る」というアクションを知ったものと思われる。チュートリアルしておけばよかったな。

 マットが出てきて、匍匐前進をインターバルでひたすらやったあたりで、さすがの娘氏も疲れが出てきたのか、集中力がお留守になっていた。
 娘氏はコーチとおしゃべりを始めたが、よく聞いたら「ヤオハンでラーメンかってきて、おうちでたべたい!」と邪悪な欲望を表明していた。おまえな、スポーツジムでは言ってはいけないことってのがあるんだぞ。コーチだってきっとラーメン食べたいという欲求と戦って今の肉体をビルドしてきたんだ。おまえはまだそういうことがわかってない。
 ※ヤオハンとは娘氏が大好きなスーパーのこと。なお娘氏が生まれるずっとまえにイオン公国により滅ぼされマックスバリュとなっているが、娘氏はヤオハンと呼ぶ。

 そんな感じでコーチに話し続ける娘氏を見て、我々は「うわ~~この子と暮らすご両親って大変そう~~」と思うのでした。めでたしめでたし。
 
■2018-04-30 : 俺はバンギラスで行く
 4歳児をワイフに任せ、『レディ・プレイヤー1』を観てきた。
 ぶっちゃけこの邦題、というかカタカナ表記はだいぶイケてないと思う。久々の「邦題つけろ」案件ではなかろうか。
 映画のオープニングでは、「オアシス」というネットゲームの説明のあと「READY PLAYER ONE」って出るので、ああ、これはゲーム開始前の決まり文句だなと実感できるが、カタカナで書かれるとぜんぜん伝わってこない。
 とはいえそもそも原作小説が『ゲーム・ウォーズ』という2018年にはちょっとつらいタイトルになっているのでこのへんに深入りするのはやめよう。

 とにかく噂に聞いた通り、版権キャラがたびたび映りこんでくるので画面の情報量が半端ない。字幕で見たかったがこれは吹替で正解だったかもしれない。ただ「2D字幕」と「3D吹替」の二択(最近増えてんの?)となるので望まぬ3Dメガネをかけるはめになった。まあ上映時間の関係で選択肢はなかったんだが。

 版権キャラはいわゆるアバターなので、『シュガーラッシュ』みたいにキャラクターとして出てくるわけじゃあない。しかも大半が一瞬しか出てこない。
 それでも、物語から切り離されてもなお残る版権のパワーっていうのは確かにあって、カーチェイスあるあるの「交差点につっこんできたタンクローリーの下を車体を倒して抜けるバイク」みたいなシーンも、そのバイクがAKIRAの金田(さんを付けろよ)のバイクっていうだけでなんか特別に見えてしまう。
 そして、版権要素の登場はキャラクターやマシンがメインだと思っていたので、「第二の鍵」の舞台に突入したときにはめちゃくちゃ笑った。アレの存在を知らずに映画館に行けたことは、この大ネタバレ時代にとっては本当に幸運だったと思う。



 ここから先はストーリーに関する気になった点を記していく流れになるので、ネタバレを避けたい人はこのセクションを読み飛ばして欲しい。



 まず悪の企業として出てくるアイ・オー・アイが、いったいどれほど悪いのか、そこんとこをキッチリ描いてほしかったなあと思う。いきなり主人公の自宅を爆破するヤベー奴なのはわかるんだけど、その前に、一般ユーザーレベルでどのくらいヘイトを買ってるのかが知りたかった。このへんの描写が物足りなかったので、最終決戦で続々と人が集まるシーンがなんかギャグっぽく見えちゃったんだよね。
 でもアイ・オー・アイ社は排出率が不明瞭な青天井ガチャでヒロインの父親を課金沼に引きずり込んで破産させて地下帝国送りにしてるんだよね? ヒロインの坂本真綾がそんなこと言ってたよね? そういう話がもっと欲しかった。
 なので2018年に生きる俺としては、オアシス内に誤タップを誘うオーバーレイ広告を出しまくってるとか、社畜を大量動員して検索順位だけは高い虚無攻略サイトを運営してるとか、そういう描写を勝手に補完して観ていた。くそっアイ・オー・アイ絶対許さねえ!!
 それにしてもアイ・オー・アイ社、地下帝国に落とした債務者を使って地道に人海戦術で鍵の発掘作業をしていて悲しかった。オープニングでMinecraftとか出てくるくらいなのに、なんかMODとか作ってガーッとできないのかよ……

 あと主人公とヒロインが直接会ってからの距離の縮まり方が早すぎる! と思ったけど、これはもうネットで知り合って友達になるのが当たり前の時代の距離感なのかもしれない。でも本名で呼ぶかHNで呼ぶか迷うシーンはもう要らなくない? 俺なんて高校時代の友人とリアルで会うときすらHN呼びだぞ。……よく考えたらこれは俺がおかしいな……?
 ていうかみんな近所に住んでるのかよ! アジア人の人はアジアに住んでてよ! リアルの友人関係って素晴らしいよね、っていうところに持って行きたいのはわかるけどあっさり集結させないで!

 最後に、この物語の結果「オアシス」がどう変わったのかにまったく触れられなかったのも残念。ここに触れてくれなかったせいで、ラストがリアル重視に寄りすぎた印象がある。クソ企業が滅びた結果クソ広告が激減してちょっと明るくなったロビーとか見てみたかった。……と思ったがクソオーバーレイ広告については完全に俺の脳内でのみ行われていた悪行だった。ちくしょう絶対に許さねえ!!



 内容に関しては以上です。
 さしあたって「親指を立てながら溶鉱炉に沈んでいくシーンは涙なしには見られなかった」という慣用句を終わりの言葉に代えさせていただきます。



 さて、そろそろ時間だ。
 ストーリー中で問題になっていた通り、VR(仮想現実)は人と社会とのつながりを薄くしてしまう可能性がある。しかし、今俺が端末で操作しているAR(拡張現実)は、逆に人を外に連れ出すことができる。
 俺は映画館を出て、まっすぐに最寄りのポケモンジムに向かった。

EXレイドパス
果たし状

 そこには先週届いた挑戦状の通り、ミュウツーが君臨していた。
 俺のオアシスはここがクライマックスだぜ!

ミュウツーレイド
俺はバンギラスで行く!!

 最強のポケモンといえど、訓練されたEXレイド挑戦者が20人そろえば撃破はたやすいのだ! やはり絆の力は最強だな! 他の奴どこにいるのか知らんけど!

ミュウツーゲット
勝ったぞ―――!!

 ありがとうスピルバーグ、最高の映画体験だったよ!
 
■2018-04-29 : いろんな娘氏
  • 娘氏は無事入園式を済ませ、三歳児クラスから年少さんクラスへクラスチェンジした。入園式では誰よりも大きな声でお返事ができて偉かった。
  • 幼稚園のお便りの「4月生まれのお友達」にさっそく「おしゃべりが大好きなアイリチャン」と書かれていて笑った。三歳児クラスでどれだけ喋っていたかが伝わってくる。
  • 入園式の翌週、悲しい顔をして「アイチャン、きょうようちえんで落ち込んだ。」というので理由を尋ねたら「ママーッっていって、さびしかったの。でもたのしかった。」とのこと。年少さんから入園した子が泣いてるのに釣られてるんだな。
  • 【悲報】娘氏、今期もつくしが怖い【だっこ】
  • アナ雪を観ていて、ハンス王子が暗躍するパートになると「もうこれやめよ?」とリタイアする娘氏。
  • 一方的にしゃべったあと、一方的に「『あぁ~~はいはいはい』って言って?」とこちらのリアクションを指定する娘氏。しかも激似。
  • ついに女の子の父親の必修トロフィー「パパチャンとけっこんする」の実績を解除。理由を聞くと「ドレスが着たいから」とのこと。スタジオアリスにでも行け。
  • 「おかーたんだれと結婚したい?」「えっパパチャンと結婚してる……」「じゃあアイチャンはだれと結婚したらいいの……?」「知らんがな……」
  • どうぶつの森で遊んでると横から娘氏が「コーネクトしたい」とうるさい。「コーネクト……?」「おきがえ」「どうぶつのコーディネートか!」「コーディネクトしたい」結局正しく覚えられていない。
  • 「てばさきさんもコーディネクトしたい」「なぜその名を!」
  • 娘氏は『HUGっと!プリキュア』の3人組のこと「ののはな(なぜかフルネーム)」「さやーちゃん(間違っとる)」「ほまれ(突然の呼び捨て)」と呼ぶので面白い。
  • ジャンクション「HUGっとプリキュア! このあとすぐ!」娘氏「まちきれないね」
  • 寝かしつけ時の娘氏「ねえパパチャン……はぐっとプリキュアのチョコは、ミルクといちごのあじがあるんだよ。たべるとおいしくって、ジューシー!ってなるんだよ。じゃあおやすみー」ぼく「おう」
  • 娘氏は髪の毛をとかすとき「ティモテー♪ティモテー♪」っていうし、髪の毛をかきあげるとき「ビダルサスーン」っていうので昭和度がすごい。
  • ぼく「アッ!またアイチャンは悪さをしたのか!」娘氏「(厳かな声で)わたしはワルサではない……」ぼく「誰だよ」
  • そういえば最近一人称が「アイチャン」でなく「わたし」になることが多い。
  • ワイフ「ついでにアイス買ってくる」娘氏「やったぁー! アイスターイム!」ぼく「アイスターイム!?」娘氏「アイスターイム! イエーイ! ヤベーイ!」ぼく「ヤベーイ!?」
  • 娘氏は景色の良いところに行くと「けしきがいっぱーい!」と言うので景色は可算名詞。
  • 「パパチャンはウチューシンに乗ったことあるー?」「?」「ウチューシンは立って乗るんだよ。」「??」「ウチューシンに乗って、おかーたんがまいごにならないように、たつけるの!」「???」「しゅっぱつしんこーう!!」
  • 春休みで長いことお休みだったピアノ教室に行くのが楽しみすぎて、幼稚園から「イエーイ!!」といって車に飛び乗る娘氏。これには幼稚園の先生もニッコリ。
  • 鉱物の図鑑を引っ張り出してきて「きらきらの宝物みせてあげる!」「これは、ルビィ! ラブライブでやってたのといっしょ!」と大紹介する娘氏。
  • いちご狩りに向かう車内で退屈した娘氏は、小声で「みんなー、げんきー? はーい。おにいさんもおねーさんもげんきー。今日はいちご狩りにいくのよー。みんないちごの歌知ってる? 一緒に歌ってね~~」と、ひとりおかあさんといっしょを繰り広げるのであった。
  • 【悲報】娘氏、もはや森全般が怖い【だっこ】
  • なぜかWindowsの電卓アプリにハマって、テンキーを指さしては「数字おしたい」と言う。仕方ないので(邪魔なので)数字押しマシーンこと電卓を与えたら嬉々として押していた。だがやはりWindowsのがいいらしい。
  • 「けっこうなひとはいませんか~~?」「?」「アッハイって言ってパパチャン」「アッハイ」「けっこうですけれども、けっこうな人はカニがもらえるんですよ。」「??」「パパチャンはけっこうなのでカニをあげます。」カニの玩具を貰った。
  • 豪雨のあと荒まく濁流を目の当たりにした娘氏「オレンジいろの川だ」
  • 「おかーたん! まちがいさがしでーしゅ!」「右の人の髪の毛が吹っ飛んでる―――!!」


 娘氏は本日4歳となった。お誕生日のプレゼントはリカちゃんの人形と自転車。前日に「明日起きたらもう4歳だよ。3歳が終わるのさみしい?」と聞いたら「さみしくない」と言っていた。そりゃそうだ。だが4歳児ともなれば我々の要求する生活レベルも上がってくるぞ。頼んだぞ娘氏。
 
■2018-04-23 : ブッダは箸を使わない
 葬式で、故人の枕元に山盛りの飯があり、それに故人の箸がぶっ刺さっているのを見て、俺は素直に「縁起がわりいな」と思った。
 いやいや葬式なので縁起が悪くていいんだよ! と思いなおしたが本当にそれでいいのか。斎場では縁起にマイナス1がかかるのか。たとえ葬儀でも縁起は良いに越したことはないのではないか。あらゆる困難が科学で解決するこの平成の終わり、俺は縁起という概念そのものに対しての疑問を呈していた。


 食事のときに茶碗の飯に箸を立てるのがマナー違反なのは、この葬式のスタイルを想起させて縁起が悪いからとされている。
 じゃあなんで葬式で箸を立てるのかというと、これは「あの世とこの世の架け橋」を示しているのだそうだ。ハシだけに。……ウソくせえ!!
 いやいや違う、これは「神事のときに場を清める榊」を示しているのである。……じゃあ榊を立てろ!!

 実はこれは、故人に飯をお供えするにあたって箸が必要だけど、なにしろ葬儀に至るまでいろんな人が枕元をバタバタするのでそのたびに箸がコロコロ転がってしまい、それをうっとおしく思った人が箸をぶっ刺したのが始まりなのではないか。
 そのときそいつが、あたかも宗教的な裏付けがあるかのような理屈をこねずに「このほうが合理的だから」で通していれば、我々は食事中に箸をぶっ刺すことに忌避感を持っていなかったかもしれない。なにしろブッダは箸を使わないのだから、葬式のときの箸のスタイルに注文を付けるはずがないのだ。


 「箸渡し」にも似たようなものを感じる。箸渡しがマナー違反とされるのは「箸と箸で食べ物を渡すのは、火葬の後で骨を拾う動作に似ているので縁起が悪い」という理由だが、これは火葬の骨拾いに箸を使う仏教サイドに問題があるのではないか。葬式より食事のほうが圧倒的に機会が多いのだから、葬式のほうが配慮するのが本来ではないのか。何度も言うがブッダは箸を使わない。
 その上で、それはそれとして箸渡しは気持ち悪いので素直に「てめえの唾液の付いた箸で食べ物をこっちに寄越すな」と言うべきなのだ。誰が言い出したか知らないが、こんな単純なことに仏教勢力の後ろ盾を使ったりしているから信長がキレて焼き討ちとかをすることになる。たぶんブッダも「目の前の食卓の問題くらい自分で何とかしてくれ」って言うと思う。ブッダのことよく知らないけど。