◆ワンサイドフラットウェブ◆
~ 全日本エアリーディング選手権 ~
■2021-04-09 : 春風の娘氏語録
6歳児最後の記録。

これはどうぶつの森の影響で変化していった画風。
この春、娘氏は無事幼稚園児から小学生へとクラスチェンジした。卒園式を終えても「明日は幼稚園ある?」と言っていて何を卒園したのかわかってないようだったが、現実を受けいれ、小学校へと進むことにしたようだ。
入学式に徒歩で向かったが、娘氏は50メートルごとに車に轢かれそうな動きをするので残機がいくつあっても足りない。集団登校のセンパイ方の教育効果を期待するしかない。
- 深夜の娘氏「もうこうなったら起きてるしかない ねむるまで」
ぼく「真理だな」 - ワイフ「カニ食べたい人いる?」
娘氏「ハイ!かにかまが食べたいです!」 - パパの執拗なきもいらせにやっきりした娘氏「わたし怒りがありふれているからね」
- プリマヴェーラの三美神を見た娘氏が「この絵知ってる。この上に天使が飛んでて悪魔が迎えに来る。」というので、どこで見たのか聞いたところ「サイゼリヤで見た。」と即答。サイゼリヤは文化資本。
- 娘氏「わたしカフェ屋さんになるのが夢なんだ」
ぼく「そうなんだ」
娘氏「でもお客さんにいまいちっていわれそう」
ぼく「言われたらどうするの?」
娘氏「がんばって飲んでくださいっていう」
ぼく「そうなんだ」 - 娘氏「わたしの夢は、いつか自分でいれたカフェインのあるブラックコーヒーをのむこと。どれだけおいしいか確かめる。」
ぼく「いつか叶うといいですね」 - お片付けを命じられて「きれいに整えたくない!きれいに片付けると汗がでるんだよぉ!」とキレる娘氏。だめです片付けなさい。
- ぼく「5つ言えたら勝ちゲーム! 国の名前!」
娘氏「えっとー、サウジアラビア……」
ぼく「逆になんで!?」 - 娘氏「一兆円あったらプラスだよね」
ぼく「そらプラスやろなあ」 - 一人で行けたはずのおトイレだが「いっしょにおトイレ行って」とときどき言う。その場合、ご両親が「気合いだけ飛ばすからね!破ーッ!」とトイレに向かって気を飛ばすと一人で行く。
- 娘氏「破ー!だけでいいからいっしょに行って」
ぼく「先手を打ってきたな」 - 前述の通り『パネルでポン』の王者として君臨する娘氏だが、負けても「アイチャン負ける前に神様においのりして2つ消えたからまあまあ勝ってる。」とメンタルを崩さないのでつよい。
- 寒さに耐えかね、久しぶりに半纏を出して羽織ったものの、娘氏が「パパなんでその袴みたいの着てるの?」「それナントカ時代の服だよね?」とツッコんでくる。
- 娘氏「スシローってカタカナだから英語から来てる?」
ぼく「強いていえばフランス語っぽいな……」 - 娘氏「建国記念の日だからといって、あまり長くねているわけにはいかないぞ!」
- 娘氏「お休みの日なんだから、きあいいれていこう!」
- ぼく「明日は日曜日だ」
娘氏「トロピカル~ジュプリキュアをみるにはわたしと同じ速度で起きなくては。」
ぼく「起きてるんだよなあ」

- プリキュアのアイテムを工作し、「あやうくトロピカッちまうところだったぜ(かんぜんにトロピカッてる)」という娘氏。
- 娘氏「かっこかんぜんにトロピカッてる、までちゃんと書いて」
ぼく「アッハイ」 - はちみつ紅茶を飲んだ猫舌の娘氏「あっつい! でも味わいは感じられる」
- 習い事のお友達とお別れするとき、まだまだ帰ろうとしないお友達を振り切って「やれやれ、さわがしい女だ」と言うクールな娘氏。
- 娘氏「『かんそうこんぶのさだめだぞ』。はい言ってごらん?」
ぼく「乾燥昆布の運命だぞ」
ぼく「……」
ぼく「意味は?」 - 幼稚園のお友達についての話を聞いていたら「ゆうくん、もう一週間もおしっこがまんしてるんだって、やばくない?」とやばい情報が飛び出してきた。
- 転んで口内を切り、縫合するはめになった娘氏。幸い跡が残らず治癒したが、ついにパパは骨折マウントに続き縫合マウントまでとられるようになってしまった。人生経験の浅いパパだ。
- 娘氏「アイチャンのよそうでは、最初にいた生きものはあひるだとおもう。それにあしがはえてきょうりゅうになった。」
ぼく「逆進化論だ」 - お出かけ中に疲れた娘氏「帰ってゆるゆると生活したい」
- ぼく「他県ナンバーが目立つようになったな」
娘氏「お茶が……お茶が好きだからね、にっぽん県民は」
ぼく「日本県民」 - 娘氏「こんなにおおきくなりました~♪ もうすぐ一年生~♪」
ぼく「ひょっとしてそれは……卒園式のネタバレでは!?」
娘氏「じゃあきかないでください!!!」

この春、娘氏は無事幼稚園児から小学生へとクラスチェンジした。卒園式を終えても「明日は幼稚園ある?」と言っていて何を卒園したのかわかってないようだったが、現実を受けいれ、小学校へと進むことにしたようだ。
入学式に徒歩で向かったが、娘氏は50メートルごとに車に轢かれそうな動きをするので残機がいくつあっても足りない。集団登校のセンパイ方の教育効果を期待するしかない。
■2021-04-04 : 家族みんなでポン!
これから2000文字くらいかけて、「パネルでポンで6歳児に勝てない」という話をします。

まじで勝てないんですよ娘氏に。まず「パネルでポンって何だ?」って人います? いちから説明しないとだめか? じゃあ説明しときますけど『パネルでポン』は1995年にスーパーファミコンで発売されて以降、いろんなところでリメイクされてる任天堂の隠れた名作です。いや全然隠れてねえよ。他の名作が目立ちすぎてるだけだよ。
ゲームのジャンルとしてはぷよぷよみたいな対戦アクションパズルになると思うんですが、パネルが落ちてくるのではなくてせりあがってくることが特徴です。プレイヤーができるのは「左右のパネルを入れ替える」ことしかなく、これを駆使して3つ以上色をマッチさせて消していき、パネルが天井につかないよう生き延びます。
娘氏がこれに夢中になった理由としては、まずキャラクターがカワイイで、やるべきことが単純明快ということだと思います。また、ぷよぷよみたいな落ちゲーだと「おじゃまぷよで連鎖が台無しになって何もできないまま憤死」というパターンがありますが、パネポンはおじゃまパネルのバーが上から落ちてきても、下からせりあがってくるパネルの流れには影響ありませんので、実力差があっても比較的自分のペースで進められるというのがメリットです。
それで、そんなゲームでなぜ6歳児を相手に全身全霊をかけてプレイし、無様に敗北してジゴクめいた断末魔をあげているのかという話なんですが、まず当然パパのほうにはハンデが課せられています。娘氏はLV1、俺はLV7からのスタートです。これはパネルが上がる速度を示しています。正直に申し上げると上限のLV10では即死するのでLV7に落ち着きました。
現在の俺の実力で、LV7スタートだと、活動限界はおよそ120秒といったところです。それを越えたあたりからパネルを消す速度がせり上がる速度に追いつかなくなり、やがて惨たらしい死を迎えます。
娘氏側のパネルの上昇速度は極めて軽微なため、120秒とちょっとの間に全力で娘氏を攻撃しておじゃまパネルを積み上げる以外に勝つ方法はありません。
ですが困ったことに、娘氏はおじゃまパネルを解凍する方法を速やかに身に付けました。おじゃまパネルのバーに隣接するパネルを消せば、おじゃまパネルはまとめて通常パネルに変化します。

パパが大量に送り込んだおじゃまパネルの層は一瞬で溶かされ、そして山のように積みあがった通常パネルから偶然連鎖が発生、それは大量のおじゃまパネルを生み、今度は反対に雪崩のようにパパのフィールドに流れ込みます。

デスフロムアバブ。確実な死です。
僕は……あの人に勝ちたい。しかしこれ以上ハンデを下げたくない。どうすれば現在のハンデのまま圧倒的な勝利を収め、父親としての威厳を保つことができるのでしょうか? 助けてインターネット! アッ! 公式サイトが生きているぞ!!
いやお前これよく生きてたな!??
こういうのを残してくれていることには感謝しかありません。これでオジャマまわりの仕様を学習だぜ!
4つ消し以上で発生するおじゃまパネルは全て、隣接していれば一撃で解凍される……なるほど……つまり俺が必死に送り込んでいたおじゃまの層は、実際にはまったく層ではなく、ただ偶然連鎖のエサを与えていただけに過ぎなかったということです。なんたる残酷な事実。
3連鎖以上で発生するおじゃまパネルには厚みがあり、それは一撃では1行ぶんしか解凍されないため、こちらが本当の「層」というべき攻撃であると言えるでしょう。
しかし3連鎖……それを連続で仕込めるほどプレイに習熟してはいません。絶望がパパを包みましたが、しかし、そこにはまだ希望のかけらが残されていました。
娘氏が偶然連鎖できるのなら俺にだってできるはず。そうですカウンターです。
まず、娘氏にいつものように偶然連鎖のエサを与えます。娘氏の偶然連鎖が来るのを待ち構え、来たら即座に解凍しまくってこちらも偶然連鎖が発生するのを祈ります。3連鎖が出たら一気呵成に4つ消し・5つ消しを送り続け、解凍されきる前に圧殺する……これに賭けるしかありません。いくぞ!



無慈悲! やっぱり娘氏には勝てなかったよ……。
この作戦の悲しいところは、互いに連鎖がお祈り状態なので、大きな動きがないまま120秒が経過し俺に限界が訪れて死ぬ可能性が高いということです。パネポンでは連鎖は組んで用意するよりは連鎖中に後からガンガン付けていく(アクティブ連鎖)のが基本なので、できれば3連鎖くらいはアドリブで作り出せるようになりたいですね。

まじで勝てないんですよ娘氏に。まず「パネルでポンって何だ?」って人います? いちから説明しないとだめか? じゃあ説明しときますけど『パネルでポン』は1995年にスーパーファミコンで発売されて以降、いろんなところでリメイクされてる任天堂の隠れた名作です。いや全然隠れてねえよ。他の名作が目立ちすぎてるだけだよ。
ゲームのジャンルとしてはぷよぷよみたいな対戦アクションパズルになると思うんですが、パネルが落ちてくるのではなくてせりあがってくることが特徴です。プレイヤーができるのは「左右のパネルを入れ替える」ことしかなく、これを駆使して3つ以上色をマッチさせて消していき、パネルが天井につかないよう生き延びます。
娘氏がこれに夢中になった理由としては、まずキャラクターがカワイイで、やるべきことが単純明快ということだと思います。また、ぷよぷよみたいな落ちゲーだと「おじゃまぷよで連鎖が台無しになって何もできないまま憤死」というパターンがありますが、パネポンはおじゃまパネルのバーが上から落ちてきても、下からせりあがってくるパネルの流れには影響ありませんので、実力差があっても比較的自分のペースで進められるというのがメリットです。
それで、そんなゲームでなぜ6歳児を相手に全身全霊をかけてプレイし、無様に敗北してジゴクめいた断末魔をあげているのかという話なんですが、まず当然パパのほうにはハンデが課せられています。娘氏はLV1、俺はLV7からのスタートです。これはパネルが上がる速度を示しています。正直に申し上げると上限のLV10では即死するのでLV7に落ち着きました。
現在の俺の実力で、LV7スタートだと、活動限界はおよそ120秒といったところです。それを越えたあたりからパネルを消す速度がせり上がる速度に追いつかなくなり、やがて惨たらしい死を迎えます。
娘氏側のパネルの上昇速度は極めて軽微なため、120秒とちょっとの間に全力で娘氏を攻撃しておじゃまパネルを積み上げる以外に勝つ方法はありません。
ですが困ったことに、娘氏はおじゃまパネルを解凍する方法を速やかに身に付けました。おじゃまパネルのバーに隣接するパネルを消せば、おじゃまパネルはまとめて通常パネルに変化します。




僕は……あの人に勝ちたい。しかしこれ以上ハンデを下げたくない。どうすれば現在のハンデのまま圧倒的な勝利を収め、父親としての威厳を保つことができるのでしょうか? 助けてインターネット! アッ! 公式サイトが生きているぞ!!
いやお前これよく生きてたな!??
こういうのを残してくれていることには感謝しかありません。これでオジャマまわりの仕様を学習だぜ!
4つ消し以上で発生するおじゃまパネルは全て、隣接していれば一撃で解凍される……なるほど……つまり俺が必死に送り込んでいたおじゃまの層は、実際にはまったく層ではなく、ただ偶然連鎖のエサを与えていただけに過ぎなかったということです。なんたる残酷な事実。
3連鎖以上で発生するおじゃまパネルには厚みがあり、それは一撃では1行ぶんしか解凍されないため、こちらが本当の「層」というべき攻撃であると言えるでしょう。
しかし3連鎖……それを連続で仕込めるほどプレイに習熟してはいません。絶望がパパを包みましたが、しかし、そこにはまだ希望のかけらが残されていました。
娘氏が偶然連鎖できるのなら俺にだってできるはず。そうですカウンターです。
まず、娘氏にいつものように偶然連鎖のエサを与えます。娘氏の偶然連鎖が来るのを待ち構え、来たら即座に解凍しまくってこちらも偶然連鎖が発生するのを祈ります。3連鎖が出たら一気呵成に4つ消し・5つ消しを送り続け、解凍されきる前に圧殺する……これに賭けるしかありません。いくぞ!



無慈悲!
この作戦の悲しいところは、互いに連鎖がお祈り状態なので、大きな動きがないまま120秒が経過し俺に限界が訪れて死ぬ可能性が高いということです。パネポンでは連鎖は組んで用意するよりは連鎖中に後からガンガン付けていく(アクティブ連鎖)のが基本なので、できれば3連鎖くらいはアドリブで作り出せるようになりたいですね。
■2021-04-01 : ギニアのひみつ
西アフリカにギニアという国がある。
そして不思議なことに、そんなギニアの名を冠する国が多数ある。
ギニアについての謎は深まるばかりだ。
ところで、世界には人名を冠した国名がいくつか見られる。
コロンビアはコロンブスに、ボリビアはボリバルに由来している。
ではギニアは……ギン……?
ギン。その名に心当たりのある方もおられよう。
大長編海賊漫画『ONE PIECE』には、ロロノア、アルビダ、バーソロミュー、ティーチなど実在の海賊から名前を採ったキャラクターが多く存在する。
そして序盤も序盤、サンジが加入するエピソードでクリーク海賊団のナンバー2として登場したのが「鬼人のギン」である。敵ながら義侠心にあふれた男で、サンジを圧倒する武力を持ち、ピラフを旨そうに食わせたら右に出るものはいない。最終的に「偉大なる航路でまた会おう」と言って去ったが、どうやらそれから20年以上も音沙汰がないらしい。
ギニアの真実はここにあった。つまりアユタヤ日本人町出身のギンという海賊が実在し、世界中を大暴れした結果アフリカのギニア湾に名を残した。そして最終的にニューギニア島に居を構え骨を埋めた。そういう隠された伝説があり、尾田先生はそれを取材により知っていたのだ。
これが事実であればギンの残した影響は多大であり、ONE PIECEのギンも重要な役割で再登場する可能性が高い。再登場を待ちたい。
●ギニアのアニギ。僕が考えたさかさことばです。(埼玉県 ドド)
●アニギとはなにか。説明求ム。- 「ゲーム帝国〈Vol.2〉」p127より
そして不思議なことに、そんなギニアの名を冠する国が多数ある。
- ギニア共和国 🇬🇳
「ギニア」といったらだいたいこの国……と言いたいが、そもそもギニアという機会があまりないのでいまいち自信がない。ギニア人といえばオスマン・サンコン氏だがこれも今や通じるか怪しい。大西洋には面しているが、ギニア湾には面していない。 - ギニアビサウ 🇬🇼
ギニアの北隣の国。ビサウは首都の名前。なぜそこまでしてギニアを名乗る必要があったのか。まあ我が静岡県にも伊豆市の北隣に伊豆の国市があるので人のことは言えない。そういうものなのだろう。伊豆市のように、「ギニア」という地名がギニア共和国の範囲よりはるかに大きいのだと考えれば理解はできる。 - 赤道ギニア 🇬🇶
ギニア湾に面した国土を持つが、首都は大陸上でなく、カメルーン洋上の島にあるという不思議な国。なお赤道は通っていない。何故なんだ。エクアドルから優良誤認と訴えられたら勝てないと思う。 - パプアニューギニア 🇵🇬
アフリカではなく日本の南にあるオセアニアの国だ。パプアとニューギニアが合併してこの国になった。この地域にたどり着いたスペイン人の探検家が、住民や気候がギニアに似ていると判断してニューギニアと名付けたという説がある。そもそもギニアの範囲が広すぎるのでは。 - ガーナ共和国 🇬🇭
チョコレートでゆうめいな国だ。ギニア湾に面しておりなんか語感が似ているが関係なさそう。 - ガイアナ共和国 🇬🇾
南米大陸の北のほうにある国だ。これは明らかにギアナ高地に由来しておりギニアとは関係ない。

ところで、世界には人名を冠した国名がいくつか見られる。
コロンビアはコロンブスに、ボリビアはボリバルに由来している。
ではギニアは……ギン……?
ギン。その名に心当たりのある方もおられよう。
大長編海賊漫画『ONE PIECE』には、ロロノア、アルビダ、バーソロミュー、ティーチなど実在の海賊から名前を採ったキャラクターが多く存在する。
そして序盤も序盤、サンジが加入するエピソードでクリーク海賊団のナンバー2として登場したのが「鬼人のギン」である。敵ながら義侠心にあふれた男で、サンジを圧倒する武力を持ち、ピラフを旨そうに食わせたら右に出るものはいない。最終的に「偉大なる航路でまた会おう」と言って去ったが、どうやらそれから20年以上も音沙汰がないらしい。
ギニアの真実はここにあった。つまりアユタヤ日本人町出身のギンという海賊が実在し、世界中を大暴れした結果アフリカのギニア湾に名を残した。そして最終的にニューギニア島に居を構え骨を埋めた。そういう隠された伝説があり、尾田先生はそれを取材により知っていたのだ。
これが事実であればギンの残した影響は多大であり、ONE PIECEのギンも重要な役割で再登場する可能性が高い。再登場を待ちたい。
■2021-03-17 : テキストサイトの亡霊
ふとしたはずみでピース又吉氏の『第2図書係補佐』を読んだ。芥川賞の『火花』も以前読んだが、初めての単著ということなのでそれより古い文章なのだろう。
内容は本の紹介・解説と見せかけて、その本の内容に触発された自分の話を2ページほど綴り、最後に一段落だけ本の内容に触れるという形式のエッセイ集になっている。夏休みの読書感想文としてこういう文を書いて提出してやりたかった。しかし人生経験の少ない小中学生がこの形式を真似するのは難しいだろう。
そういうわけでこれはほぼエッセイなのだが、読んでいるうちにとても懐かしい気持ちがこみ上げてきた。
それは10年前に出版された本だからという理由ではない。
又吉氏の少年時代の話が多数出てくるからという理由でもない。
うまく表現できないが、内容ではなく、文体というか、語り口そのものが猛烈に懐かしい。なぜか実家のような安心感がある。この感覚は……出版された10年前よりもっと前……。
20年くらい前、こういうエッセイを綴るタイプの日記サイトが確かにあった。白背景にグレーの文字で、フォントサイズは小さかった。画面の端にワンポイントでオシャレな画像が固定されていたりした。テキストサイトを雑に「白」と「黒」に分けるとすると「白」のほうのサイトだ。この説明でこの感覚を理解できる人はそれほどいないだろう。ちょっと待って欲しい。いま脳内に浮かんでいる画像を生成するから……こんな感じで……。

こういう感じのサイト これで「あったあった~!」と思ってくれる人がいるのだろうか。情報量はあまり増えていない気がする。
これは決して又吉氏が素人っぽい文章を書いているということではなく、実際に「白」のタイプのテキストサイト管理人の中からプロの小説家になった人が何人かおり、そのせいで文学的な素養をこういうサイトデザインに結び付けて考えてしまっている俺のほうに異常性がある。(逆に「黒」のほうはライターになる人が多かった? 今とても雑な印象で雑な語りかたをしている。真に受けないで欲しい。)
実際、サイトデザインと文章はまったく関連がないはずだ。だがなぜか、文化人の短いエッセイを読んでいるとき、俺の脳裏にはこういうレイアウトが浮かんでくる。テキストサイトの亡霊だろう。成仏してほしい。
内容は本の紹介・解説と見せかけて、その本の内容に触発された自分の話を2ページほど綴り、最後に一段落だけ本の内容に触れるという形式のエッセイ集になっている。夏休みの読書感想文としてこういう文を書いて提出してやりたかった。しかし人生経験の少ない小中学生がこの形式を真似するのは難しいだろう。
そういうわけでこれはほぼエッセイなのだが、読んでいるうちにとても懐かしい気持ちがこみ上げてきた。
それは10年前に出版された本だからという理由ではない。
又吉氏の少年時代の話が多数出てくるからという理由でもない。
うまく表現できないが、内容ではなく、文体というか、語り口そのものが猛烈に懐かしい。なぜか実家のような安心感がある。この感覚は……出版された10年前よりもっと前……。
20年くらい前、こういうエッセイを綴るタイプの日記サイトが確かにあった。白背景にグレーの文字で、フォントサイズは小さかった。画面の端にワンポイントでオシャレな画像が固定されていたりした。テキストサイトを雑に「白」と「黒」に分けるとすると「白」のほうのサイトだ。この説明でこの感覚を理解できる人はそれほどいないだろう。ちょっと待って欲しい。いま脳内に浮かんでいる画像を生成するから……こんな感じで……。

こういう感じのサイト
これは決して又吉氏が素人っぽい文章を書いているということではなく、実際に「白」のタイプのテキストサイト管理人の中からプロの小説家になった人が何人かおり、そのせいで文学的な素養をこういうサイトデザインに結び付けて考えてしまっている俺のほうに異常性がある。(逆に「黒」のほうはライターになる人が多かった? 今とても雑な印象で雑な語りかたをしている。真に受けないで欲しい。)
実際、サイトデザインと文章はまったく関連がないはずだ。だがなぜか、文化人の短いエッセイを読んでいるとき、俺の脳裏にはこういうレイアウトが浮かんでくる。テキストサイトの亡霊だろう。成仏してほしい。
■2021-03-13 : デトロイトビカムヒューマン
FF15と平行して、2038年のデトロイトに行っていました。

Detroit: Become Human
これは機械と人間の共存を描いた『仮面ライダーゼロワン』の放送時にその名前を聞いてちょっと気になっていたゲームで、このたびワイフが廉価版を買ってきたので内容もよく知らずに手を出してしまったのでした。
どんなお話なのかPVの範囲で説明すると、人工知能搭載人型ロボ「アンドロイド」が様々な仕事をサポートする新時代に、にわかにシンギュラリティして仕様にないことを行う「変異体」が現れ始め、そういった変異体の犯罪に対して、AIテクノロジー企業に作られた若き刑事アンドロイドが、人々の安全を守るため、今飛び立つ! というところからスタートします。
操作できる主人公は3人で、全員がアンドロイドであることが最大の特徴です。アンドロイドなのでクエスト目標とかをARでそのへんの景色に投影できてしまうんだ。便利。
章や各チェックポイントに戻ってやり直す機能はありますが、公式はやり直しを推奨していません。とはいえ、たとえ主人公が死んでもお話が進んでしまうので、そういう事態のときはさすがにやり直したほうが良いと思います(復活できるコナーを除く)。
クリアしたあとワイフと結末について話した際に、同じゲームをしたはずなのに「なんでそいつ生きてんの!?」「逆に何で死んでんの!?」みたいにまったく話が合わなくて笑いました。俺が再序盤で死なせたキャラに最終話にポッと出番があったらしいとかマジかよ。
AIが真の意味で人工知能となり、権利を主張し始めたら……という話は『ゼロワン』でも描かれましたし、それを黒人の奴隷解放運動と重ね合わせる形は『Fallout4』でやったのでなじみ深くてよかったです。
ゲームとしては上記のマルチシナリオを軸としたアドベンチャーです。そしてそれは旧世代のテキストと選択肢を軸としたものと異なり、ほぼ海外ドラマなグラフィックの中で、行動と選択肢によって進んでいきます。そのためアドベンチャーゲームに必須な「バックログ」とか「次の選択肢までスキップ」とかが存在しません。このへんも公式がやり直しを推奨していない理由ではないかと思います。
そしてアンドロイドである主人公たちに我々が感情移入するため、「行動と選択肢」は大量のQTEによって行われます。QTEのオバケみたいなゲームです。まあ入力を待ってくれるQuickでないものがほとんどではありますが、待ってくれないやつほど成否が重要な分岐につながりがちなので気が抜けません。
QTEで要求されるものは各ボタンのみならず右スティックやタッチパッド、ジャイロまで多彩であり、難易度の高いものはメチャ高いです。苦手な人は素直に簡易モードに切り替えましょう。無茶な格闘戦でも負けなくなります。
しかしこのマシマシに盛られたQTEで主人公に感情移入していると、思わぬ不都合が生じます。主人公同士が顔を合わせる機会が何度かあるからです。
たとえば、逃亡するカーラを逮捕しようとするコナーがいて、この両者を交互に操作するような事態になったら、プレイヤーはどっちに感情移入すればいいのでしょう。混乱した俺はそのうち「この役はこういう受け答えをしたほうが視聴者のウケがいいだろう」という、監督ないしは脚本の立場で選択肢を選ぶようになりました。
最終的にカーラは凍りつく河で悲劇的なラストシーンを迎えましたが、観客が「泣ける!」と言ってくれそうなのでこれはこれで良しとしています。
余談ですが俺はカーラ編の序盤で「L1」と「R1」のQTEを間違えたせいで人間でないことを見破られ、逃走の末ハイウェイに追い詰められて轢殺されました。デトロイトでは左右の区別がつかない者は人間扱いされないのです。左右盲だって生きている! 左右盲を差別するな! 左右盲に権利を! 左右盲に自由と平等を!

Detroit: Become Human
これは機械と人間の共存を描いた『仮面ライダーゼロワン』の放送時にその名前を聞いてちょっと気になっていたゲームで、このたびワイフが廉価版を買ってきたので内容もよく知らずに手を出してしまったのでした。
どんなお話なのかPVの範囲で説明すると、人工知能搭載人型ロボ「アンドロイド」が様々な仕事をサポートする新時代に、にわかにシンギュラリティして仕様にないことを行う「変異体」が現れ始め、そういった変異体の犯罪に対して、AIテクノロジー企業に作られた若き刑事アンドロイドが、人々の安全を守るため、今飛び立つ! というところからスタートします。
操作できる主人公は3人で、全員がアンドロイドであることが最大の特徴です。アンドロイドなのでクエスト目標とかをARでそのへんの景色に投影できてしまうんだ。便利。
- コナー:アンドロイド犯罪を捜査するためのアンドロイド。公務に就いているため死んでもバックアップから復活する。アンドロイド嫌いの不良警部補ハンクと濃厚なバディ関係を築いていく。冷徹に任務をこなす機械でいくか、シンギュラリティするかは選択次第。
- マーカス:老画家の介護をしていたアンドロイド。全てを失いシンギュラッたのち、アンドロイドの人権を求める運動を開始する。平和的デモの指導者となるか、滅亡迅雷netのようなテロリストになるかは選択次第。
- カーラ:家政婦アンドロイド。父親に虐待される娘アリスを想うあまりシンギュラリティに達し、アリスとともに家を出て逃避行を始める。選択次第であっさり死んで終わりになるので注意が必要。さすがに子どもは撃たれないでしょと思ったら普通に撃たれて死んだときは真顔になったよね。
章や各チェックポイントに戻ってやり直す機能はありますが、公式はやり直しを推奨していません。とはいえ、たとえ主人公が死んでもお話が進んでしまうので、そういう事態のときはさすがにやり直したほうが良いと思います(復活できるコナーを除く)。
クリアしたあとワイフと結末について話した際に、同じゲームをしたはずなのに「なんでそいつ生きてんの!?」「逆に何で死んでんの!?」みたいにまったく話が合わなくて笑いました。俺が再序盤で死なせたキャラに最終話にポッと出番があったらしいとかマジかよ。
AIが真の意味で人工知能となり、権利を主張し始めたら……という話は『ゼロワン』でも描かれましたし、それを黒人の奴隷解放運動と重ね合わせる形は『Fallout4』でやったのでなじみ深くてよかったです。


QTEで要求されるものは各ボタンのみならず右スティックやタッチパッド、ジャイロまで多彩であり、難易度の高いものはメチャ高いです。苦手な人は素直に簡易モードに切り替えましょう。無茶な格闘戦でも負けなくなります。
しかしこのマシマシに盛られたQTEで主人公に感情移入していると、思わぬ不都合が生じます。主人公同士が顔を合わせる機会が何度かあるからです。
たとえば、逃亡するカーラを逮捕しようとするコナーがいて、この両者を交互に操作するような事態になったら、プレイヤーはどっちに感情移入すればいいのでしょう。混乱した俺はそのうち「この役はこういう受け答えをしたほうが視聴者のウケがいいだろう」という、監督ないしは脚本の立場で選択肢を選ぶようになりました。
最終的にカーラは凍りつく河で悲劇的なラストシーンを迎えましたが、観客が「泣ける!」と言ってくれそうなのでこれはこれで良しとしています。
余談ですが俺はカーラ編の序盤で「L1」と「R1」のQTEを間違えたせいで人間でないことを見破られ、逃走の末ハイウェイに追い詰められて轢殺されました。デトロイトでは左右の区別がつかない者は人間扱いされないのです。左右盲だって生きている! 左右盲を差別するな! 左右盲に権利を! 左右盲に自由と平等を!
■2021-03-06 : ファイナルファンタジー15
ここんとこめちゃめちゃ長文を書いていたので、全4回に分けて放出していこうと思います。
関係ないけど、仮面ライダーエグゼイドにおいて「なぜ宝生永夢が適合手術を受けずにエグゼイドに変身できたのか」というのは序盤の結構重大な謎なんですけど、それが明かされるシーンの役者さんの怪演および過剰な演出によってネタとして広まってしまい、未視聴者でもその理由を知っているというのはけっこう酷い事故だと思うんですよね。
全然関係ないけどそんなことを思いながらプレイしました。
関係ないけど、仮面ライダーエグゼイドにおいて「なぜ宝生永夢が適合手術を受けずにエグゼイドに変身できたのか」というのは序盤の結構重大な謎なんですけど、それが明かされるシーンの役者さんの怪演および過剰な演出によってネタとして広まってしまい、未視聴者でもその理由を知っているというのはけっこう酷い事故だと思うんですよね。
全然関係ないけどそんなことを思いながらプレイしました。